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剣の輪舞 [… 海外作品(FT)]


剣の輪舞 増補版 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-3)


◇ ◆ ◇ あらすじ ◇ ◆ ◇
 決闘によって揉め事の解決を図る貴族たちと、決闘を請け負う剣士たち。リチャード・セントヴァイヤーは当代一の剣士として命を懸けた闘いを生業とし、美貌の愛人アレクと共に気ままな暮らしを送っていたが、貴族達の思惑にやがて巻き込まれていく……

◇ ◆ ◇ 感 想 ◇ ◆ ◇
 Amazonのあらすじだと「冒険」となっているが、アドベンチャーではない。中世ヨーロッパのような雰囲気の街から話は出て行かないし、舞台としてはミニマムかな。貴族の住む「丘」と呼ばれている地域と、下町の「リヴァーサイド」、それからアレクの語りに出てくる「大学」あたりを物語りはうろうろしている。
 が、冒険譚ではないけれど面白い。わくわくはしない。でもドキドキはする。リチャードとアレクのカップルに萌えを感じる人もいるだろうし、流麗で緻密な世界の描写にうっとりする人もいるだろう。貴族たちの間の駆け引きにも。

 で、ワタクシは腐りかけているのでこのカップル推しなのですw 特にアレクは気まぐれで強気で傷つきやすい子猫ちゃんな王子様タイプ[ぴかぴか(新しい)] 王子様の類型としてはワタクシにとって飛びつかずにはいられない美味しさ。
 リチャードが徹底してアレクに仕えているところがもう……床を転げまわりたいほどのツボ。アレクはリチャードに対してタメ口なのですが、リチャードはアレクにです・ますの丁寧語で話しかけています。たまらん。

 ずっと昔に買ってバカはまりして文庫を見かけるたびに買っていたので我が家に今でも6冊あります。その後増補版が出たとのことなのでまた買った(笑)んですが、ずっと読みたかった短編が収録されていて満足しました。短編の存在は知ってたのですが、アメリカの雑誌発表でしか収録がなく、友達がアメリカの古本屋のリストにあったので問い合わせてくれたのですが、既に在庫がなくてあきらめていたので、とても嬉しかったです。
 今回併せて収録されていて、あきらめたものを読める喜びも味わいました。古いほうと新しいほうの差分はほぼありませんので、これから買う方は素直に増補版でよいかと思います。
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